2020年8月28日 (高橋厩舎の日常)
今週は気になるニュースが一つ。
地方の船橋競馬場所属のジョッキーがコロナウィルスに感染とのこと。
船橋競馬は中止となり、同じ南関東の川崎競馬は代替開催となりました。
本当に残念ですがJRAもしっかり対策や注意喚起を行いながら10月4日までは引き続きの無観客開催となりますし、栗東トレーニングセンターとしても気を引き締めて対策・対応していきたいと思います。
以前にも書きましたが、競馬の開催は国にとっても大きな税収となりますし、何よりたくさんの競馬ファンが毎週楽しみにしてくれています。
競馬の流れを途切れさせないように、これからも全てのホースマンが一緒になって乗り越えて行ければと思っています。
さて、今週は楽しみな重賞挑戦を始め4頭が出走します。
土曜日は3頭。まずは小倉2Rにクラーロイメルが藤岡康太ジョッキーと出走します。
これが2戦目となるクラーロイメルですが、前走後も在厩したままで調整。乗り込みも順調で、競馬後にあった硬さも解消されています。
調教は良く動きますし、跨ってくれている難波ジョッキーは「普通に走れば勝負になる」とのことで改めて期待しています。
前走は積極的な競馬をしましたが、直線半ばで失速。結果的に距離が長かったかもしれません。距離を短縮して更に状態も上がっているので、ここは良い走りを見せてほしいと思います。
続いて小倉7Rにはグッドワードが酒井学ジョッキーと出走します。
こちらの前走は放牧から直接札幌競馬場入りでの調整。若干スクむような所も見せたようで、少し仕上げるのが難しかったのは否めません。競馬も開幕週の大外枠とかなり厳しくなりました。
栗東に戻ってからは順調に乗れていますし、スクミなども見せることはなくなっています。
相変わらずスイッチが入ることはありますが、だいぶ大人しくなっているので、そのあたりがどうかですが、良い方向に出てくれないかと思っています。
獣医からは「特に痛い箇所も無いし、心臓も良い」とのことでした。
本来は間隔を取った方が走るタイプで、ここは改めて良いところを見せてくれないかと思っています。
続いて札幌からは8Rにメイショウカスガが吉田隼人ジョッキーと出走します。
これが北海道で5戦目となるメイショウカスガ。休ませずコンスタントに使っているので若干硬さはありますが問題無い程度とのことで、高いレベルでキープ出来ています。
飼葉も食べて馬体重も維持していますし、獣医からも引き続き状態は良いとのこと。
今回も隼人ジョッキーに任せます。北海道での滞在競馬では崩れずに走ってくれているので、なんとか札幌開催中に勝ち上がってくれないかなと思っています。
そして日曜日は重賞の1レースのみ。
新潟11R 新潟2歳S(GⅢ)にファルヴォーレが岩田康誠ジョッキーと出走します。
最終追い切りはジョッキーの方から跨りたいとのことだったので騎乗してもらいました。全体時計が遅かったですが、先週も跨ってもらいしっかり攻めているのでこれで問題無いかと思います。輸送競馬でオーバーワークにだけはなってほしくなかったですし、ジョッキーの感触も良かったようなので大丈夫でしょう。
何よりこの中間も馬がリラックスして落ち着いているのは良い傾向だと思います。成長しながら馬がどっしりしてきた印象で、調教でも引っ掛からないですし、今ならマイル戦でもこなしてくれそうです。
今回は相手が強くなりますが、これが4戦目と出走馬で1番キャリアを積んでいますし、そういう経験を活かしてほしいと思います。
人気はしないと思いますが、現状でどこまでやれるのか非常に楽しみにしています。
武田