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調教師インタビュー 2

調教師インタビュー

現在の逍遥馬道を使った調教スタイルなどは、やはりその頃の経験が反映されているのですか?

例えばニューマーケットで教えていただいたことは数多くありますが、特に印象に残ったことの一つとして、馬に騎乗した上で、長い時間リズム良く歩かせることの重要さ、ということが挙げられます。

うちの厩舎は特に角馬場や逍遥馬道で時間を掛けて入念に運動をしているのですが、人馬の呼吸を合わせ、深部にある馬の心身を感じ取ることにも大変効果があると思います。

海外の競馬

「乗りやすい馬をつくる」をモットーに掲げられていますが。

競馬は人がまたがって、生き物を扱う仕事です。 日々の調教においては、事故というリスクを少しでも減らせるように。そして競馬においては、バトンを渡す騎手に安心して乗ってもらえるように、と考えています。

競馬の勝敗は最終的に騎手の采配で決まるといっても過言ではないでしょう。 騎手も人間です。馬や厩舎に対して不安を抱いていれば、積極的なプレーはしにくいでしょう。でも「大丈夫」という信頼関係があれば、狭いところに入っていけたり、積極的にいい位置をとりにいったりすることができるものです。

結果として、競馬の中でいろんなチャンスが生まれてきます。 その少ないチャンスを少しでも多くするために、たとえ持って生まれた馬の能力が劣っている部分があったとしても、乗りやすい馬をつくることによって、競馬で勝つチャンスが多くなり、ゴールに近づくはずです。

馬作りをするスタッフとはどう接しておられますか。

スタッフに対しては、一定のところまでは指示を出さず、各々で考えてもらうようにしています。 馬の世界でも組織を動かしているのは人間です。また厩舎全体が育っていくためにもスタッフの自主性を求めています。

もし流れが間違っている方向へと、向かっているように感じたならばアドバイスはします。 たとえば目標のレースをたてた場合、それにこだわり過ぎると無理が出てきて、人間本位の仕事に陥ってしまいがちな時があります。 私はあくまで目先の目標ではなく、馬本位に考えるべき仕事だと思っていますので、全体の方向性や道筋の流れをつくるのが私の仕事だと考えています。

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